こんにちは、make me smileです。
今回はレコード(アナログ)とCD(デジタル)とについて、思いついたままに書いてみます。
私はレコードで育った世代ですし、青春真っただ中はレコードとカセット・テープの時代でした。

レコード店からレコードが消え、CDに入れ替わった時のショックと言ったらそれはもう、筆舌に尽くし難いとはあの時の事だったかも知れません。
極端に言うと、「俺はこれからどうすればイイんだ」みたいなものです。
CDを買っても再生する機械がありません。まずそこから始めなければなりません。
中身の音楽以外にアートとして魅力があったジャケットが小さく縮小され、「ジャケ買い」と言うレコードファンにとって一つの重要な買い方がなくなるであろう一抹の寂しさ…。
今でこそ何の不安もなくCDを買っていますが、しばらくはレコード店にも行かなかった覚えがあります。
さて、レコードの時代は現物に対する所有欲や、恐らく周囲の人間が持っていないだろうと勝手に思った自己満足や優越感など、個人差はありますが、「持っている、いない」が音楽好きにとっての重要な物差しであったような気がします。
レコード盤やジャケットの取り扱いについても、まるで宝物でも触るように扱い、人によっては指紋やゴミの付着を恐れ白い手袋を着用した人もいました。
CDと違い、盤面上の目に見えないようなゴミやチリ、傷は再生に大きく影響します。
「プチ、パチ」の雑音、針飛びなどしたものなら、もう目の前真っ暗。
私は聴く度にベルベット性のレコードクリーナーで盤面を拭いたり、静電気防止スプレーを吹きかけるなどのメンテナンスを行って、盤面には直接触れないように細心の注意を払っていました。
今考えると、音楽を聴く行為はそれなりに私にとって「神聖」なものだったのかなと思います。
しかし、CDは中古での購入やレンタル、そして音楽データの入手が容易になり、所有欲は薄れてきます。
価格、保有と言う壁は簡単にクリア出来るからです。
レコードの様に所有すること自体に、さほどの意味はありません。
多少の傷や汚れは再生に影響もなく、ケースの破損は新品に取り替えれば済むことです。
音源の複製も容易であり、その音源を再生する媒体もたくさんあります。
データで保有していれば、パソコン本体はもちろん、CD、USBなど様々なメディアで再生することが可能です。
レコードの時代、再生と言えばカセットテープしか考えられませんでした。
レコード(LP)はCDに比べてジャケット自体が大きく、それ自体をアートとして捉える事ができました。

CDを額に入れて壁に飾りたいと思う人など、今はほとんど存在しないと思いますが、レコードの時代はそれがありました。
ジャケット自体に壁に掛けておきたいほどの価値や素晴らしさがありました。
ジャケットの写真を撮っているのは誰か、イラストを描いているのは誰か、そして誰のデザインであるのか…。
ジャケットで有名な写真家やイラストレータが大勢いました。
もちろんレコードの音楽本体には価値がありますが、そのジャケット自体にも話題やアートとしての付加価値がありました。
残念ですが、「音楽CD」と言う媒体は、昔のレコードに比べ「芸術面での価値は低い」と言う事でしょうか。
「不特定多数に、早く、安く提供する」を求めると、このようなことになるんですね。
デジタルというもの、著作物としての意義は薄くなる、価値が下がると言う事でしょうか。

偏見かも知れませんが、商いとして考えた場合、デジタルにとってアナログ的技術は商売の敵ですし、この世から抹殺したいモノなのかも知れません。
人間の手で大事にされてきた技術や特殊な技能は、どんどんデジタル化、機械化される方向へ向かっていきます。
「安く、早く」を求める我々消費者も恩恵を受けますし、またそれを望んでいます。
「時代の変遷」と言ってしまえば確かにそうなのかも知れませんが、手の込んだ仕事をする「職人」や、仕事にプライドと責任を持つ「職人気質」と言う言葉がこの世からなくなってしまいそうな気がします。
「この世から完全に消えてなくなるだろう」と思っていたレコードは、数こそ圧倒的に少なくなっていますが未だに発売されていますし、ターン・テーブルなどハード関係、レコード針やクリーナ類などまだ売られています。

特にレコード針につていては「世の中CDになっても、職人、頑張っているんだな」と、当時、音楽雑誌で読み、嬉しく感じたことを思い出しました。
私は一時、EP・LP合わせて1,000枚近くレコード所有していましたが、数年前にレコードを聴くためのハード関係も併せて処分(売却)してしまいました。
現在はシカゴを中心に5~60枚のレコードしか残っていませんし、もうレコードを聴くためにハードを揃えるための気力も財力もありません。
レコード、それ自体は私の中で終了したコンテンツになっています。
しかし、今現在、CDを買うときの基準はやはり60年代終盤から80年代初頭にかけて、私が一番音楽に熱中していた時代に所有していたレコードの買い直しが多くなっています。
当時聞き逃したものの買い求めもあり、令和の時代であっても音楽に関しては完全に昭和です。だからこのブログも40年以上も前の昔話しか書けないのです。
音楽ファンを自認していながら、最近の音楽にはどうしようもなく疎い私です。
それでは、今回はこの辺でお開きと言う事で…。