柿の種を拾い集めるように

料理と音楽、たまに科学

プレーヤー改造と4チャンネル/父はかく語りき

~伊勢太郎の父はかく語りきvol.7~

 

 

こんにちは、make me smileです。

 

今日は「私のステレオの歴史」についてお話します。

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まず初めてのマイ・ステレオは、中学時代、スピーカーと本体が分かれているセパレートタイプのプレーヤーを両親に買ってもらい、それから私の音楽人生がスタートした訳です。

 

オール・プラスチック製で、ボリュームのツマミがあるだけの、小さなプレーヤーでした。

最初の頃は、喜んで聴いていましたが、徐々に物足りなくなってきたのでしょう。

 

迫力ある大きな音が欲しい

 

そう思うようになってきたのです。

 

私は街にあるラジオ店(昔はこうした専門店があった)に行き、大きなスピーカーを購入(と言ってもプラ製で一回り大きいだけ)しました。

 

「これで音が良くなる、音が大きくなる」と確信し、早速取り替えてみました。

しかし、音はいっこうに大きくなりません。

 

 

え~、何で大きくならないの

 

 

よく考えれば

プレーヤー本体の出力数がすでに決まっているのですから

大きなスピーカーを付けても

音は大きくならない

ことに気付きそうなものですが……

 

まだモノの道理がよくわかっていない中学生です。許してやってください…。

 

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こんな立派なスピーカーには手を出せなかった。

まあ、出さずに正解だった…。

 

結局思い通りの結果を出せないまま、新しいスピーカーを取り付けたプレーヤーで、その後2年ほど過ごすことに。

 

 

 

 

私が次に考えたのはヘッドフォンのことです。

シカゴのドラマーがヘッドフォンをしていたのを写真で見て、ヘッドフォンで音楽を聴いてみたくなりました。

 

音楽雑誌によると、当時のバンド・ポジションではドラムのすぐ後ろにブラス担当の3人が配置していたため、他の音楽が聞こえづらく、ブラス音の影響を少なくするためにヘッドフォンを付けたそうです。

 

しかし私のお手頃プレーヤーには、イヤフォン・ジャックヘッドフォン・ジャックも差し込む穴がありません。

 

たまたま近所に住んでいた同級生で、アマチュア無線(その昔ブームだった)、ラジオ、電波にやたら詳しい奴がいたので相談してみました。

 

 

「よし、ジャックの穴を開けよう。楽勝、楽勝」

と言うことになりましたが、私の本心はプレーヤーに穴を開ける恐ろしさと、もし失敗してプレーヤー自体が壊れたらどうするのだろう。プロの電気屋でもあるまいし、そんな簡単にジャックの差し込み穴が作れるのかと、穴を開けることに相当ビクついていたのを覚えています。

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私はまず電気屋でヘッドフォンを買い、同級生と一緒にラジオ店に行って、ジャックの差込口やら必要な物を買いました。

同級生は我が家の玄関先に工具を持ってきて、早速プレーヤーの改造?を始めましたが、電気系統が詳しいだけに案外簡単に作業は済みました。

 

今思うに結構いい加減な奴でしたので、失敗しても笑って済ませられたのではないかと懐かしく思います。

 

 

 

 

話はヘッドフォンに戻ります。

 

改造は見事に成功し、ヘッドフォンの使用が可能になりました。

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(今思うと)恐らくヘッドフォンで聴く音質は、聴くに堪えないものだったはずです。

しかし当時住んでいた家は決して広い家ではありませんでした。

部屋も4歳年下の妹と同じだったので、ヘッドフォンに頼ることが大きかったのではないか、音質にこだわっている場合ではなかった、それ以前にヘッドフォンが使える喜びが全てに優先していたのだろうと思います。

 

その後、「ポータブル・プレーヤー」から「4チャンネル・ステレオ」に変わる訳ですが、ステレオが良くなっても、それに比例して、ヘッドフォンの使用頻度は高くなって行きます。

 

 

私の中学時代は、ポータブル・プレーヤーでレコードを聴き続けた訳ですが、高校の入学祝いにと、両親に当時流行の兆しがあった「4チャンネル・ステレオ」を買ってもらいました。

 

24時間ステレオ」とキャッチコピーが付いていましたが、何が24時間なのかその意味はわかりません。4チャンネル自体も、大流行とはいかなかったようです。

 

 

4チャンネルについて簡単に説明しますと、スピーカーは4つあり、4チャンネル対応(専用)のレコードを聴くと、それぞれのスピーカーから独立した音が出て、臨場感が味わえると言うことでしょうか。とにかく私にとって、スピーカー4つということが最高の機能だったと思います。

 

しかし残念ながら4ch対応(専用)のレコードを買ったことがありません。発売されたほんの一部のレコードが4chを売りに物にしただけで、私の買うレコードは4ch対応ではありませんでした。もちろん普通のレコードも聴けます。

ただ、4つのスピーカーで聴くので、音の広がりそのものはありました。

 

「音の迫力、洪水、埋没感」のようなものはあったと思います。

特にプログレ関連のレコードを聴くとその雰囲気は味わえました。

確かに音がグルグル回っているのを実感したことがあります。

特に録音された音の詳細まで聴くのが楽しみで、あの密閉された空間でライブ盤を聴くのが好きでした。

 

 

現在はソニー社のCDラジオ(ラジカセのような機種)で音楽を聴いています。

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それが分相応だと自分に言い聞かせ、高望みしないようにしていますが

 

本当は納得のいくステレオのシステムを揃え

低音ビンビンの大音量で音楽を聴きたい

 

そして若い頃のようにお気に入りのヘッドフォンで、細かい音を味わえればと思っています。

 

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爺様の夢ですね

これは…

 

 

「夢の話」になってところで、今日の話題はこの辺でお開きと言うことで。

 

 

 

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※伊勢太郎の父はかく語りシリーズは、不定期の投稿となります。