柿の種を拾い集めるように

料理と音楽、たまに科学

私の宝物、遥かなる夏の陽/父はかく語りき

~伊勢太郎の父はかく語りきvol.5~

 

 

私の宝物、幻の一発曲…「遥かなる夏の陽」

 

こんにちは、make me smileです。

 

ブログを始めた理由は色々ありますが、その一つに、このバンドのこの曲について書き記してみたいと言うのがありました。

 

過去の私のブログで3回ほどの話題にしたことがありますが、

このバンドのこの曲とは

JAMESTOWN MASSACRE(ジェイムスタウン・マサカ)

/SUMMER SUN(遥かなる夏の陽)

のことです。

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この曲は、1972年10月にシングルとして発売されましたが、恐らく余程のマニアじゃないと知っている人はいないのではないかと思います。

 

一応「一発屋」として扱われていますが

本当に「一発屋だったのか?」

本当に「一発」当てたのか…

 

 

しかし、私にとってこの曲は45年以上経った今でも色褪せることのない大好きな曲であり、毎年夏の定番曲になっている宝物なのです。

 

 

そもそもこのグループ、70年代初期にシングル・レコードを3枚制作しただけです。

日本での発売はシングル1枚だけ、アルバムは発売していません。

 

過去には何枚かのオムニバス・アルバムに収録されたことがありますが、それすら現在は入手困難。アナログも市場には出回っていないようです。

 

 

まさに幻の一発屋の、幻の一発曲と言ってもいいでしょう。

 

 

以前、レコードからCDを作成できるコンボを持っていたので、すでにこの曲をデジタル化(CD)していました。しかし音圧が低く、私としては納得できる状態ではないため、新しい音源を入手したくてバタバタしていました。

 

しかし驚くべきことにamazonのデジタル・ミュージックサイトを検索すると、この曲がありました。買ったのは今年になってからですが、まさかあるとは思いませんでした。

 

 

この曲に出会ったきっかけは、中学2・3年の頃、当時私が入会していたシカゴ・ファンクラブの会報に載っていた曲の紹介の記事でした。

 

その記事を要約すると…

 

シカゴっぽい曲がある。イントロにトランペットが入り、歌声がロバート・ラムに似ている。JAMESTOWN WASSACRE:ジェイムスタウン・マサカと言う聞き慣れないバンドが歌っている。

 

こんな感じでした。

※ロバート・ラムとはシカゴのキーボード兼ボーカリストです。

 

私はすぐ通い慣れたレコード店に走りました。

 

何と!

あった

アンビリーバボー!

まさか入荷しているとは…

 

早速買って家で聴きましたが、これが当時中学生の私のツボにドンピシャ来てしまったのです。

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 イントロでは軽やかなトランペットが2フレーズほど出てきますが、なぜかその後一度も出て来る事はありませんでした。不思議…。

 

ボーカルは確かに当時のロバート・ラムに似ています。

 

 

そして極上の3分間。

 

ああ、まさにサマー・ポップ

実に楽しい

これぞバブルガム・サウンドの極致!!

 

悪く言えば「明るくて能天気。何も考えてな~い」

 

 

「アルバムは出てないのかな?」(制作してないんだよ…)

10年程前に知りましたが、7人構成でホーン担当が2人いました。

(立派な「ブラス・ロック・グループ」ではないか!!)

 

このバンドはシカゴを中心に活動していたようです。

その後メンバーの脱退等でグループ名をMariah(マライア)に改名。

「マライア」になってからはアルバムも出したようですが、国内での入手は困難。

 

そして「マライア」のプロデューサーだったジム・ピートリック(「ヴィークル」のヒットで有名なブラス・ロック・グループ、「アイズ・オブ・マーチ」のリーダー)がサバイバー(後に「Eyes Of Tiger」がヒット)の結成に動きます。

 

マライアの中心メンバー、フランク・サリバンとジェイムスタウン・マサカの初期に在籍したデイブ・ディックラーが「サバイバー」に参加。そしてマライアは解散。

 

「マライア」の残党は今でも活動し、「SUMMER SUN:遥かなる夏の陽」をレパートリーとして演奏しているとか…。

YOUTUBEで観ることは出来ますが、「マライア」の残党なのかどうか、それはわかりません。

※「アイズ・オブ・マーチ」も「ヴィークル」もアルバムを買うほど好きですし、「ジム・ピートリック」もCDやDVDを買って聴いています。

 

そもそも「ブラス・ロック・グループ(今や死語)」自体、中学の時から大好きで、それ中心に色々なレコードを買っていました。

 

 

 

それにしても、情報によるとランキング90位(何のランキングかは不明)程度のこの曲が何故一部マニアの中で人気が高いのでしょうか。

事の発端は、山下達郎のラジオ番組で彼が推薦したとか、流したとか…そのリスナー達がレコードを探したが、既に簡単に手に入る状況では無かったとか……。

 

年単位の相当な時間と労力を有して、この歌を探し始め、ようやく入手したのは「見本盤だった」と言うマニアもいたらしいのですが、その努力わかります

このレコードについては、そんな話が語られているようです。

 

 

「JAMESTOWN MASSACRE」って、印象的でカッコのイイ名前だなと思いましたし、著作権の都合でジャケットを披露できないのが残念ですが、西部劇風のマンガチックなイラストがポップで私は好きでした。

しかし、そのバンド名について調べてみると興味深い事も分かってきます。

 

JAMESTOWN」は地域の名前、「 MASSACRE」は訳すると「虐殺」。

「JAMESTOWN MASSACRE」とは文字通り「ジェイムスタウンの虐殺」のことだそう。

これは1622年3月22日の聖金曜日、バージニア植民地のジェームズタウンの白人入植者が原住民インディアンに襲撃され、男・女・子供合わせて347名が犠牲になった実際の事件であると言うことが分かりました。

※詳細は「ウィキペディア(Wikipedia)」などを見て下さい。

 

 

グループ名と、そのバブルガム風のポップで明るいサウンドの間には「天と地ほどの物凄い違和感」がある事を知りました。「JAMESTOWN MASSACRE」にはそんな言われもあるそうです。

 

 

 

話は大きく変わります。

その昔TVのイヤフォン・ジャックからカセット・テレコに録音していた「ソウル・トレイン」。ある時スカイラークと名乗るグループが歌ったワイルド・フラワーと言う曲が流れました。素晴らしい曲でどうしても入手したいと思いました。

 

今から45年ほど前です。

レコード店を何か所も回ったものの、レコードを見つけることが出来ません。

あの時代、高校生だった私には入手する方法が思いつかず「大都会じゃなきゃ入手は難しいんだな」と諦めました。

 

しかし偶然にもそのアルバムは、音楽好きの従兄弟が持っていたのです。

それが判明したのは、散々探し始めてから約15年後でした。その時は従兄弟からレコードを借り、カセット・テープに録音しました。

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我が手中に目的のCDを入手することが出来たのは、レコードを借りてから20年ほど経ってから……曲を聴いてから約35年後の事です。ようやくネット通販でゲット出来ました。

 

好きな曲ってこう言うもんじゃないでしょうか。

 

このバンド「スカイラーク」にはあのデビット・フォスターが在籍しています。

 

 

 

幸せなことに

私は「遥かなる夏の陽」の現物を持っています。

コンポが健在な時に、既にCD化は行いましたし、今年はamazonで新しい音源も入手しました。部屋の中でも車の中でも、いつでもどこでもこの歌を聴く事が出来ます。

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少しずつ暑くなってきた今日この頃。

 

 

今年も「遥かなる夏の陽」の季節がやって来ました。

 

それでは、今回の「私は現物持っていると、35年かけて手に入れた曲」の話はお開きと言う事で…。

 

 

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※伊勢太郎の父はかく語りシリーズは、不定期の投稿となります。