男はつらいよ50 ~泣きすぎて頭が痛いよ~
ややネタバレ含みますので、閲覧注意。
12月27日(金)全国ロードショーということで。
父親と観てきました。
松竹の文字と富士山が出た瞬間泣いた。
結局最後まで泣きすぎて、上映が終了した頃には頭痛で頭割れそうでした。
どんな感じで寅さん出てくるかなあなんて、楽しみにしてましたが……寅さんはまだ旅に出ている設定なんですね。
しかし映画でどんな設定であろうが、見ている私たちは渥美さんが亡くなっていることをもう完全にわかりきっている。亡くなったキャストを旅に出た設定にするだなんて、正直無理がある。しかしね、旅に出ていようが、幽霊になっていようがどっちだっていいんですよ。
ある時武田鉄矢さんが、亡くなった母のことをこう仰っていました。
「死んでしまったと言いますが、それは間違いです。
死んで『いる』んですね。死んで『居る』んです」
そう、寅さんが死んでいようが旅に出ていようが、私たちにはそれってすごく些細なことなんだと思いますよ。だって、もう一度会えたんですから。
DVDで昔の寅さんを見るのと訳が違う。『今の寅さん』に会っている、それが私たちにとってはとても大切なことなんだと思います。
リリーや満男が今回の映画で、寅さんをあっさりと形容していました。
「おじさんは、肝心な時に決断をさきのばしにする」
皆すごく優しいですよね。そして寅さんも恵まれていた。本当にそう思います。
普通よっぽどのろくでなしで肝心な時に逃げるやつならば、皆離れていく。でも寅さんのことが皆大好きだった。そんな極端な人でも、寅さんには人を惹きつけるものがあったということです。
映画の最後、過去のマドンナ達が、満男の中でフラッシュバックしていく。そして生きのいい寅さんの笑顔がテンポよく切り替わる。
ああ、素晴らしい俳優たちはみんな亡くなっていくんだなと感じました。自分は残念ながら平成生まれで、昭和の良き時代をリアルタイムで体感していません。
祖父の時代劇とヤクザ映画好きは父に受け継がれ、5年ほど前から自分も一緒に楽しむようになりました。好きになった俳優やかっこいいと思った俳優さん方はほとんどが故人となっています(スタローンや杉良太郎さんは生きてらっしゃいますが)。
昔から男はつらいよが好きだった方はどんな思いで見ているのでしょうか……。
上映中ティッシュ足りなくなって、既に濡れて団子になったティッシュで無理やり鼻をかんでいました。
今回購入したもの
湯呑。
寅さんありがとう。